おはようございます。keroyonです。
昨日のエントリの「若い方(Aさん)」の室内楽の演奏会に行ってきました。
本当に行ってよかった。
私、この人の音が好き。
それほど主張しないけど、出るときにはきちんとそこにいる存在感。
とっても柔らかい、お人柄のようなヴィオラの音。
同じピアノで同じ曲を演奏しても、演奏家によって雰囲気が変わると思うのですが、弦楽器は楽器も違えば弦の性格も変えられるからか、演奏家により同じ曲でも全く異なる雰囲気になる。
だから学生コンクールなどで、同じ曲を3回とか聴いても、意外と大丈夫なんです。「あーこの子勝気だなー」とか「この子優しい音だな」とか勝手に妄想してます。
音に性格が出るんだなぁ。
とともに。
音楽って残酷。
演奏家の違いが、評価に繋がる。
年齢や経験には関係ない、なにか。
昨日の演奏会のピアノの方と、以前共演させていただいた大好きなピアニストBさんと比較しちゃったのですが、「Bさんだったらここはもっとサラサラ弾くだろうな」とか考えちゃった。
そのピアニストBさん、学生の頃から優秀だったのにご自分の病気のために、東京の有名大学でなく地方の大学に進まれ、卒業後はその大学で非常勤講師をしたり、地元で生徒さんを教えたり、アマオケに出てくださったりしながら、活動してらして。
心打たれるんですよね。音に。
「病気に負けないぞ!」って心意気が、細い体からギュンギュン伝わってくる。
…この前、ピアノの鍵盤が壊れたとも言ってた(^-^;。
たまに演奏会にいくと終演後にお声がけさせていただくのですが、もうファンがたくさん。
私などたまにしか伺わないので、声かけできないくらいの距離になりました。
私はそれがうれしい。
実力があって、その時は認められてないかもしれないけど、惹かれた人が他の人にも認められていくのって、「自分は間違ってなかった」という気になる。
ヴィオラのAさんにも、どんどん手の届かないところに行って欲しい。
終演後、Aさんと話をしたのですが、冬にプロオーケストラとの演奏会の企画があるそうで、「少し忙しくなりそう」とのこと。
すごいです!おめでとうございます!
Aさん、本当に控えめで演奏会の告知も全然されないので、見つけるのが大変なんですけど、音楽にブレがないから、認められつつある。
昨日の演奏会も「メンバーが中々集まれなくって練習ができないから心配」って先週に!言ってたけど、そんなこと感じさせない演奏だった。
これがプロの心意気。
条件が厳しくても、本番は仕上げる。
心意気を見せつけられて、自分の甘さを思い知った演奏会だったよ…。自戒。(>_<)