おはようございます、keroyonです。
毒ガエルひとり旅<その4>は唐招提寺です。あと少し。
5度も日本への渡航を失敗し、失明したにもかかわらず負けずに来日した鑑真。小学校の京都奈良への修学旅行に唐招提寺が入ってないことに、その当時から残念に思っていました。やっとここでリベンジを果たす。
…隣に薬師寺があるね。こっちには行ってない。拝観料が〇いのと「天武天皇が皇后の病気快復を祈り発願…」で、(あー、お金持ちの〇〇か…)でpass。
素朴な場所が好き。
で、唐招提寺です。
隅々まで周り、お墓にもお参りしてきました。鑑真が中国の方だからか、中国人観光客が、それも礼儀正しい方が多い。鑑真のお人柄?!。
そんな鑑真に想いを馳せながら、お墓の近くの新宝蔵を見つける。たまたま開いてたから入った。
すると、中にいたおじさん(学芸員の方)が、「一応さわりだけね」と、唐招提寺の勅額の文字について説明を始めた。
「『唐招提寺』の文字は孝謙天皇(聖武天皇と光明皇后の子どもで女帝)の書なのねー。」と聞いていたら、おじさんが「何か気づくことない?」と。
「女の人が漢字を書くのは珍しいです?」などと適当なことを言ったら、「そうなんですよ。漢字は学んでいたので書けたのですが、孝謙天皇は『王義之の書』がお気に入りで、カクカクした文字が好きだったようですね。勝気だったようです。」
勝気かぁ。昔は今よりも生きにくかったろうなぁ。
なんてメモしながら聞き始めたら…、
私の聞く姿勢が心地よかったのか!?(←自画自賛)おじさん、どんどん説明してくれる。私が仏像に無知だと知ると、
「この順に勉強するべし。今日は1を覚えて帰ってね。」
だそうだ。そして、次いつ来たらこの新宝蔵が開いてるかまで、しっかり書いて教えてくれた…。
次は「1.仏様の区分」の確認テストと「2.仏像の種類」の講義だぞ。ちゃんと復習しておかないと…(汗)。
ありがたいことですね。人とのふれあい、ご縁のありがたみが心に染み入りました。
次もいるんだろうな、あのおじさん!
きっとまた行くよ。もう「仏様の区分」はしっかり覚えたし。←この後元興寺に行ったので、明王やら菩薩やらたくさん見て本当に勉強になりました。
新宝蔵の仏像たち、欠損部はあれど…いや欠損があるからこそ「それでも今ここにいる!」っていう気が発せられていて、私には完成された仏像よりも強い気を感じました。そんな仏さま方にお会いできたのもうれしかったです。
薬師寺の方から唐招提寺へ行く道すがら、かわいいハンドメイドのお店も。そこでのコミュニケーションもホスピタリティに溢れていて、心温まりました。
なかば強引に実行したひとり旅だったけど、本当に来てよかった。合掌。
keroyon